イサムノグチ  『石の声を聞いた家』

(2005/4/20放送)


山々に囲まれた清涼な町、香川県・牟礼。
趣のある瓦屋根の武家屋敷は、
アメリカ国民芸術勲章を受章した世界的な彫刻家、
イサム・ノグチが晩年を過ごした家です。


   
   
石の彫刻に打ち込もうと、
良質な石材を産出するこの地に、イサムが居を構えたのは、
65歳のこと。


   
石には生命が宿っていると考え、
その美しさや力をひきだすために、
彼は、大胆にそして繊細に、ノミをふるいました。
飛び散る破片が襲っても、更に顔を近づけ目をこらし、
挑むように石に向かっていくのです。


   
それでも訪れる、自分の望むものが彫れない苦悩のとき…。


   
彼は思います。
自分を貫くことだけではなく、
自然に教わることも、また芸術なのだと。


   
「間違いをおかしたとき、神は、ぼくの戸口をノックする。
よく耳を傾けなさいとね」


   
イサム・ノグチの作品は、今でも瑞々しく輝きを放っています。
そこに注ぎ込まれた彼の魂のように。


イサムノグチ  『石の声を聞いた家』

(2005/4/20放送)

『イサム・ノグチ展』開催決定!
2005年9月16日(金)〜11月27日(日)/東京都現代美術館
番組でご覧頂いた作品の一部も会場に展示される予定です。
今回の放送のBGM♪
「It’s GETTING DARK IN HERE」唄 Elton John
次回(4月27日)の『心に残る家』は
井伊直弼『未来を見ていた彦根城』
をお送りします。
お楽しみに。