知識の宝庫!目がテン!ライブラリー


アイドル の科学・第4弾
第1267回 2015年3月15日


 目がテンの女性スタッフで結成された理系アイドルグループ「リトマース」。「科学のチカラで、普通の女の子でも人気アイドルになれるのか?」というテーマでこれまで様々な課題に挑戦し…活動期間2週間で行われた単独ライブでは、100人の集客を達成。そして、"心に響く楽曲制作"など、活動の幅は徐々に拡大!
 そして第4弾となる今回は、素人アイドルでも魅力的に見えるプロモーションビデオを作りま〜す!

①PVを手がけるのは・・・話題の映像クリエイター!

 今回、ステージデビュー曲「恋の火曜日5時間目」でプロモーションビデオ制作に挑むリトマース。しかし…そもそもメンバーは全員、番組のスタッフ。プロモーションビデオで撮られる側になるなんて、初めての経験です。ならば、映像のあらゆる場面に科学要素を入れ込めば、素人アイドルでも魅力的に見えるプロモーションビデオになるのでは…?そこで今回も、リトマースの結成時からたずさわる日本大学芸術学部放送学科の兼高教授と専修大学人間科学部・文学研究科の下斗米教授に協力を依頼。
 広告マーケティングの観点からアイドルを研究する兼高教授からは、アイドルのプロモーションビデオに欠かせない"撮影テクニック"を。
 そして、対人関係を研究する下斗米教授からは、観る人が好意を抱きやすい"心理的要素"を教わりました。  そんな2人の専門家が提案する科学要素を、映像作品に仕上げてくれるのは、映像クリエイターの村松亮太郎さん。村松さんは、2012年に東京駅のプロジェクションマッピング、「トーキョーヒカリビジョン」を手がけ話題に。山下達郎さんの代表曲「クリスマス・イブ」の発売30周年を記念したミュージックビデオでは監督も務めました。そんな村松さんに、教授が提案するプロモーションビデオに盛り込みたい科学要素を観て頂きました。すると「どこまで『アイドルの科学』というテーマでやれるのかというのはボク自身も興味があるので、普段はやらないアプローチなので面白い」と乗り気!
 その後、専門家の科学要素を元にすぐさま演出プランの会議に入りました。
 果たして、どんなストーリーが出来上がるのでしょうか?


②「疑似体験」で心をつかむ!

 撮影が行われたのは、都内のとある学校。「恋の火曜日5時間目」は"理系女子の切ない片思い"を歌った曲で、この世界観に学校は欠かせません。今回プロモーションビデオでメンバーが演じるのは、"好きな人に想いを馳せる女の子"。なかなか想いが伝えられず、カレの姿を目で追っては思い悩む日々が続くなか・・・ある日、意を決して一歩を踏み出すというストーリーです。今回、プロモーションビデオに入れこむ一つ目の要素は「疑似体験」。なぜ"疑似体験"が効果的なのでしょうか? 下斗米教授によると、「カメラ目線やメンバーと向きあってるようなシーンが作られると、見ている人は客観的にそのシーンを見ているのではなくて、自分もその世界の当事者になったような感覚になります。これを心理学ではロールプレイと呼ぶんですけど、"他人のことではなくて、自分の中に起こっている出来事"というふうに体験できるようになってきます。そのために楽しいとか、恥ずかしいとか、嬉しいとかそうした感情がとても強くおこってくる。そういう効果が考えられると思います。」と解説。そこで、疑似体験を表現するために村松監督が使ったのは、小型カメラ!このカメラは、メンバーが想いを寄せる"男の子の目線"になっているんです。その他にも、カメラマンの左手を"男の子の手"に見立てて撮影するなど、随所に疑似体験してもらう工夫を入れ込みました。
 続いて、は体育館へ移動しダンスシーンの撮影。初体験の演技に比べ、落ち着いてのぞめるダンスシーン。もちろんここにも、科学要素を盛り込みました。それが、"注目パーツ"!注目パーツとは、男女問わず人間が思わず注目してしまう体の部位のこと。普段は露出することの少ない太ももや二の腕などです。
 では、なぜ注目パーツが、今回のプロモーションビデオに欠かせない要素なのでしょうか?下斗米教授によると、「顔とか全体の姿勢とはまた別に、体の一部分に特に注目させるようにみせることがとても重要になります。顔や体全体ではなくて、体の一部分を注目してさらに良く見せるようなことをするとその形から受ける印象、細いとかキレイだとか、その方の個性を評価することになります。そのために、メンバー一人一人に対してとても好意を持ちやすくなってくることにつながる。」と言うんです。

所さんのポイント
ポイント1
リトマースのメンバーが想いを寄せる"男の子の目線"で撮影することで、見てる人が自分自身の体験のように感じるのだ!

③2つの視点「バーズアイ」「ドッグアイ」

 続いての撮影場所は「教室」。全員、席へついたところで、突然、カメラマンが教卓の上へ!実はこの撮影方法も、大事な科学要素のひとつ!
 兼高教授によると、「今アイドルのファンというのは、一元的な気持ちではなく多元的な気持ちでいることが多い。そのメンバーに対しても甘えたいと思うこともあれば、やさしくしてあげたいと思うことがあったりするわけですね。その多様な気持ちにPVも答えてあげたら良いわけです。例えばバーズ・アイといって、鳥から見ているような視点で撮ってあげて、かわいがってあげる。ドッグ・アイといって、下から見るような視点で甘える。そういうPVになると、色々な気持ちを求めるファンにPVで答えることができるのでは」と解説。この提案を踏まえ、まずは"可愛がってあげたい"と思わせるシーンを「バーズ・アイ」の視点から撮影。
 落ち込む女の子たちを上から撮ることで"可愛がってあげたい"気持ちに応えています。そして、バーズ・アイとは対照的に下から見上げることで"甘えたい"という気持ちを満たす「ドッグ・アイ」の視点からも撮影。  こうして様々な科学要素を盛り込んだプロモーションビデオ撮影は、スタートから14時間後にようやく終了!その後、編集作業も終え…ついに、科学の要素を盛り込んだリトマース初のプロモーションビデオ「恋の火曜日5時間目」が完成!

所さんのポイント
ポイント2
鳥から見ているような視点の「バーズ・アイ」は、女の子を可愛がってあげたい気持ちに。下から見上げるような視点の「ドッグ・アイ」は、女の子に甘えたいという気持ちを満たす効果があるのだ!

科学の力で人気アイドルを目指すリトマースが遂にCDデビュー決定!
詳細は後日、番組内で発表します!



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