ルートヴィヒ2世  『夢の中を生きたノイシュヴァンシュタイン城』

(2004/4/14放送)


山と湖に囲まれる町、ドイツ、フュッセン。
断崖にそびえる白亜の城は、
バイエルン国王、ルートヴィヒ2世が建てた、
ノイシュヴァンシュタイン城です。


   
   
17年もの歳月を費やし、この城を造ったルートヴィヒ。
王位とは神聖で崇高なものであると考え、
ここに、望むままの空間を築いていきました。


   
   
高く広やかな天井をもつ部屋。絢爛たる装飾品。
壁には、彼が愛した物語や詩をモチーフにした絵をあしらっていきました。


 
けれども、当時のバイエルン王国は、
既にドイツ帝国に吸収され、
ルードヴィヒはもう、名ばかりの王だったのです。


   
 
 
ひとり書斎にこもり、書物を読んでは、遥かなる時代に思いを馳せた日々。
そこに記された中世の伝説には、騎士たちが命を賭して、
冒険へと立ち向かう姿が描かれていました。


 
 
ノイシュヴァンシュタイン城は、
いまも「白鳥の城」とよばれるほど美しい姿をたたえています。
ルートヴィヒ2世のさめることない、夢を抱いて。


ルートヴィヒ2世  『夢の中を生きたノイシュヴァンシュタイン城』

(2004/4/14放送)

今回の放送のBGM♪
「歌曲集『白鳥の歌』P957第一曲 愛の使い」唄:Thomas Quasthoff
次回(4月21日)の『心に残る家』は
犬養 毅「自分の道を歩き始めた家」
をお送りします。
お楽しみに。