1月27日 一次予選

一次予選ステージBに登場した大本さん。幼い頃、お母さんは毎日仕事で忙くても、夕食にはいつも心のこもった手料理を作ってくれていたそうです。そんな料理たちは、何でもない日が特別な日に感じられる「ハレの日ごはん」だったといいます。これが大本さんの料理への原点。
一次予選のレシピは「豚×チーズのデュエット~メープルマスタードソース~」。
大本さん自慢の、家族が笑顔になる「ハレの日ごはん」です。お母さんが作ってくれた大好きな味を大本さん流にアレンジしました。豚ロース肉にカマンベールチーズ、レーズンを挟み焼くだけ。あとはメープルマスタードソースと絡めれば完成!
「たくさん材料を使っているワケではないのにハレの日のごはんになっていましたね。」と審査員の先生からも高評価を得、見事二次予選進出を決めました。心配そうに見守っていた応援団、長男の童誠(どうせい)くんにもやっと笑顔が戻りました。

4月21日 二次予選

最も過酷と言われる二次予選。応募者1914人の中から勝ち進んだのはなんとたったの18名。彼女たちを待っていたのはグループ審査でした。18名を6つのグループに分けての対戦。3名が同時に調理審査をうけ、最も成績のよい1名のみが最終予選へと進めるのです。抽選方法はなんと「早いもの順」。会場入りした順番で組み合わせが既に決まっていたのです。大本さんは2番目の到着。調理審査は第1組となりました。「どーしょ…どーしょ…」と焦る大本さんに心強い応援団の童誠くんは「リラックス、リラックス」とひたすら声をかけていました。
レシピは「すき焼きバーグ&春彩サラダ」。すき焼きが大好きなご主人と、ハンバーグが大好きなお子さんたちの為、みんなが楽しめる一品を作りました。しかし、結果は惜しくも敗退…。お母さん以上にがっかりしてしまった童誠くん。「またリベンジしよう。」と何度も大本さんに言っていたのが印象的でした。
しかし、この二次予選、今後活躍出来る可能性のある人を救済する敗者復活というルールがありました。そこで大本さん、みごと敗者復活を遂げたのでした。崖っぷちからの復活、これには童誠くんも喜びを隠せない様子でした。

6月16日 最終予選

TOP8まで勝ち残った大本さん。いよいよ最終予選の日を迎えました。組み合わせは、ジャンケンで勝った人からクジを引いていきます。誰と当たるのか?ここが運命の分かれ目。ところが大本さん、童誠くんも強敵と見抜き、「対戦したくない…」と言っていた強者・宮川純子さんと当たってしまいました。童誠くん曰く「勝つ可能性は1%」。すっかり元気をなくしてしまいました。それでも大本さんは、明るく調理審査に挑みました。それは…童誠くんにあるメッセージを伝えたいという気持ちからでした。童誠くんは日頃から「僕にはいいところがない、得意なことがない。」と言っていたそうです。大本さんは「結果だけではなく、経過が大事なんよ。」と伝えてきたのですが、今こそそれを見せる時だと思い頑張りました。レシピは童誠くんからは地味だ…と反対されていた「べったらチーズの豚巻きと夏野菜の揚げ出し」。結果発表を待つ童誠くんも気が気ではありません。ですが結果は、なんと「1%の可能性」を見事覆して勝利!ファイナルステージ進出を果たしたのです!!

7月21日 ファイナルステージ

準々決勝、準決勝、決勝と、1人ずつ脱落する熾烈なトーナメントをたった1日で行うファイナルステージ。今までずっと1人お母さんを支えてきた童誠くんですが、今日は心強い味方、お父さん、そして弟、妹も会場入りしました。
初戦の準々決勝。テーマは「高齢化時代にピッタリ!未来の料理」。4人中3人が豆腐料理などで挑戦する中、大本さんが作ったレシピは五感(食感、味、香り、音)を刺激する「つるん、ころん、楽しサラダ☆」。年配者の食事は冷たすぎても熱すぎてもダメ。程よい温度のささみのサラダに、コロコロのトマトや巨峰など組み合わせた、見た目にも楽しい一品を完成。みごと準決勝への切符を手に入れました。

続く準決勝は、歴代の女王・成澤さんと柳川さんが提案したテーマ「魚料理」で戦います。いつも弱気な童誠くんですが、初めて「これには自信がある!」。作ったレシピはカリカリに焼いたじゃがいもにオーロラソース、チーズ、そしてサーモンをサンドした「サーモンのじゃがいもガレットサンド 隠しソースで」。審査員からは「食感がいい」「子供の好きな味」と評価されつつも、「塩味が足りない」「酸味をもう少し効かせた方がパンチのある料理になった。」と厳しい感想も…。そして結果発表!不安でいっぱいな大本さんでしたが、決勝進出者として名前が呼ばれました。審査員の厳しい言葉は、今後の大本さんに期待を込めての発言だったようです。

いよいよ決勝戦。最後の対戦相手は長瀬有里さん。大会を通じ強い絆で結ばれた二人の一騎打ちとなりました。テーマは「子供が笑顔になる料理」。大本さんが挑んだレシピは「くるくるトンカツ~オニバタソース~と、とうもろこしご飯のセット」。お子さんたちが大好きな海苔と甘い卵焼きを、豚肉でくるっと巻き、粉チーズの入ったパン粉でカラッと揚げました。日頃から大本さんが最も大切にしていたのが…今日どこでもすぐに買える安価な食材、そして誰にでも作れる手軽さ。そしていつもと少し違うアイデアで子どもたちが喜ぶハレの日ごはん。まさにそれを象徴したレシピでした。実は童誠くんには最近お気に入りの「ことわざ」がありました。それは…「死中に活を求める」=助かる道のほとんどない状況から、なんとか生きる方法を見出そうとすること。そう、大本さんは最終予選で敗者となったもののそこから復活、次の最終予選でも優勝候補と思われていた宮川さんに勝利。そんなお母さんの姿を見るうち、何に対しても消極的だった童誠くんは、すっかりたくましい男の子になっていたのです。
いよいよ結果発表「第3代レシピの女王は…大本紀子さんです!」と、そのコールに大歓声をあげた3人のお子さんたち。すぐに大本さんの元に駆け寄りました。童誠くんおめでとう!
童誠くんのお母さんは日本一になりましたよ!!

▲ページの先頭へ