出場チーム

12月14日、アデレード戦後西野朗監督会見

西野 朗監督
「このクラブのワールドカップという非常に厳しいステージで1勝できた選手に、本当に素晴らしいと評価してあげたい。アジアの決勝(対アデレード)では、かなりガンバのスタイルでかなり戦えた。楽観視していたわけではないが、十分戦えるという手ごたえがあった。今日はスタートからアデレードがガンバのストロング(強み)であるパスサッカーを消すために、積極的にプレスにきている感じはあった。
思った以上に苦しんだ序盤だった。今日のシステムの中で、いかにアタッキングサード(ピッチを三分割した場合の攻撃エリアをさす)に飛び出したり、ボールが供給されるのか。そういったプレスをくぐり抜けた中でチャンスを得られる。それを遠藤が実践してくれた。あれで少し、全体が落ち着いたのでは。多少ボールも動いて、後半もチャンスとピンチどちらもあったが、追加点が取れればと見ていた。落ち着いてゲームコントロールをしていたと思ったので。選手はタフに90分戦ってくれた。数人がダメージを負って戦力ダウンを強いられるが、今日の1勝をしっかりかみ締めて、またいい準備をして横浜に入りたい。」

MF 遠藤 保仁
「非常に厳しい戦いだったが勝てて良かった。まぁ、それ以外は特にないです(笑)。とりあえず勝てて良かったし、トーナメントなのでどんな内容であれ勝つことを第一に考えていた。それをチームとして達成できたので、非常に満足している。」

Q.佐々木と二川が使えなかった場合、何が具体的に変わってくるか?

西野 朗監督
「2人は大阪に帰すので、明日朝の診断にもよるが恐らく、入れない状態だと思う。今は全くプランはできない状態。大阪のバックアップの2人を呼んだ上で、マンチェスターUというよりも、自分たちをいかに整備していくかを考えたい。今は一度フラットにして、今日の1勝を皆で喜びたい。」

Q.相手のプレッシャーも厳しかったが、ガンバのミスが多かったのでは?

西野 朗監督
「ペースをつかめなかったのは、予想以上に高い位置から相手のチェックが入ったからで、それによってプレッシャーを受けたのは当然だと思う。それにしても、あのくらいのプレスであれば(ボールを)動かせる力はあるはず。前半は最終ライン、中盤、前線という3つのラインの距離がありすぎたと思うし、もう少し有効に短いボールを使いながら展開できると思う。そういう状況を作らせてもらえなかったというのは、あるかもしれない。
リアクション(反応)を高め、これくらいのプレスなら打開しなければならないと、ハーフタイムに言った中で、後半は少しテンポが上がったかなと思う。ミドルゾーンを越えたアタッキングエリアの中ではかなり動かせた。ビルドアップでヤット(遠藤)が少し下がってきて、ボールを配るようになって、全体の距離感が少しよくなかったかなと。孤立して、サイドでミチ(安田理)や加地が追い込まれてミスをすると言うのは、自分たちと言うよりアデレードの最初の20分のプレッシングに戸惑ったということ。」

Q.後半には、前線からチェックに行けるようになった。どう整備したのか?

西野 朗監督
「まずビルドアップの段階で、最終ラインが探しているようではいけないと。中盤がもっと顔を出してボールを引き出し、ビルドアップでもう少し正確にボールを動かす。それができれば、次のエリアではかなりスピードアップ出来る。前半も、ミチ(安田)あたりがアタッキングサードで仕掛けたり、ああいうボールの受け方が全体でできれば。最初のプレッシャーを抜けるためのビルドアップのポジショニングの修正を、プレスを少し厳しくかけてロングフィードをさせない。コンパクトにしてボールを奪い、早く攻める。ショートカウンターが何本か入るようになってからは、いい攻撃はフィニッシュまで持っていけるようになったと思う。」

Q.佐々木の故障で播戸を入れた理由は?

西野 朗監督
「攻める姿勢なんだというメッセージでしょうか。やはり押し込まれていたし、その中で誰を選択するか。システムも2トップに切り替えて、そういうリスクへのチャレンジがあの時間帯では必要だと。」

Q.ゴールシーンを振り返って?イメージはできていたのか?また抜きは狙っていたのか?

MF 遠藤 保仁
「明神から二川に渡ったときに播戸が動き出していたので、そこにスペースが空くとは思った。だから、ボールが来ると信じて走っていた。最初から最後までイメージ通りかというと、そうではないと思うが明神から二川に渡るときはそういうイメージができていたので、途中からイメージ通りという感じ。また抜きは狙っていました!」

Q.アデレードがアジアの決勝から、ここまでレベルを上げてきたことに驚きは?

MF 遠藤 保仁
「正直、アジアで2戦したアデレードではないと思った。コンディションも良さそうで、運動量もあった。特に前半の最初と、後半の最後には迫力を感じた。あれが本来のアデレードだと思う。」