北登の訓練日記 〜3月〜

●北登と清の訓練日記●
 DASH村にやってきて1ヶ月。早くも6ヶ月になった。
 しかし、どうも問題が多い。これは犬を怖がって面倒を見ない飼い主の清の責任であるようだ。
 そこで、まずは最大の問題である噛み癖を直すためのしつけがはじまった。





●問題「誰彼かまわず噛み付く」

 北登は、自分の意志で山に登ったり、畑を駆け回ったりするときはよいのだが、つながれているときなど、誰彼かまわず噛み付く癖がある。
 子犬のうちは、じゃれている行動の中の一環である場合が多いため、まだよかったが、大人になってもこの噛み癖が直らなかったら・・・・・・ということを考えると、何とかしなくてはならない。

〇取り組み「噛み付いてきたときは、それがいけないこととわからせる」

 まだ子犬の北登は、噛み付くことが人間にとって迷惑なことと理解できなかったり、飼い主を自分より下位の者とみなしていたりする。
 そこで、よくないことをしたら厳しく叱って悪いことだと教えなければいけない。
 叱るときは、その場で目を見て厳しく、「コラ」といって綱を一瞬緩めてからピンとベーゴマをまわすときのように引く。
 こうすることで、次第に飼い主の意思が伝わり、その行動がいけないこと、と理解していくという。

◇状況「手を出しても噛み付くことはなくなった」

 噛まれることを恐れ、近づくことすらためらっていたが、強く噛み付かれても問題のない皮製の手袋を入手。この皮手袋を装着し、エサをあげたり、撫でることに挑んだりした。
 ただ、やはり何度も噛み付かれた。特に空腹時など奥歯で噛み付き、放さないこともあった。そこで、その都度、目を見つめて片手に持った綱を引き、こちらの気持ちを根気強く、伝えようとした。
 その結果、1週間ほどかかったが、賢い柴犬だけあって「噛み付くことがよくないこと」と理解したようで、素手で手を差し出しても噛み付くことなく人間を受け入れるようになった。



●問題「あたりかまわずおしっこをする」

 和紙が完成した晩も家の中でおしっこをしてしまった北登。
 さすがに、犬一般の習性から自らの小屋ではしないが、家の中やヤギ小屋の前など、至る所でおしっこを繰り返している。

〇取り組み「指定の場所におしっこできたときは愛情を込めて誉める」

 家の中などでしてしまった場合にはその場で叱り、においが残らないように掃除をするが、決められた位置でした場合には、成功を誉めるようにする。
 誉める際には、その場で首から胸、後頭部から背中を揉むように撫でる。
 これらの部位は撫でられると気持ちがいい上に、飼い主に触られることで安心感を生み、力を抜いてリラックスできるため、よいことをした、と理解でき、さらには服従心が養えるのである。

◇状況「決まった場所で用を足すようになった」

 家の中などでおしっこをしてしまった際には叱り、した場所を念入りに掃除。
 また、決まった場所でできたときにはあごの下を包み込むように撫でるようにした。
 このことを続けた結果、思いのほか早く理解し、小屋の脇にしつらえた便所スペースで用を足すようになった。



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