・contents

● 『ルーヴル美術館展』開催記念  (05.02.11)
2005年3月5日(土)・6日(日)・12日(土)・13日(日)
横浜美術館レクチャーホール

・700円 [1プログラム券]
 ※BおよびCプログラムは各500円、講演会は無料。
・2,500円 [4日通し券]
 ※先着60名限定
主催:横浜美術館(横浜市芸術文化振興財団)
助成:財団法人地域創造

 『ルーヴル美術館展』にちなみ、この巨大な美術館の舞台裏を赤裸々に映し出したドキュメンタリー映画《パリ・ルーヴル美術館の秘密》を上映。あわせて、ドキュメンタリーやアニメーション、実験映画など国内外の幅広い映画の中から、古今の画家の名作を引用した作品、絵画的志向性の強い作品、芸術の形式や手法自体を問題にした作品など、美術・絵画にまつわる映画を計27タイトルで特集します。
  5(土) 6(日) 12(土) 13(日)
11:00〜    
14:00〜 講演会
16:30〜  
※各プログラム開始40分前より入口受付にてチケット販売、整理券配布します。
 (前売券はありません)
※各プログラム上映開始20分前より開場いたします。(全回入替制)
※満席となった場合は締切といたします。
※やむを得ぬ事情によりプログラムの時間・内容が変更となる場合があります。


※5日(日)14:00〜
ゴダールの商業映画復帰第二作で、「名画再現映画の撮影」という設定で絵画の光を主題化した問題作。劇中劇として、アングル《少浴女》やドラクロワ《十字軍のコンスタンティノープル入城》等の古典的名画が、精緻な実写映像で再現される。
パッション ジャン=リュック・ゴダール 1982年、フランス、カラー、88分、35mm


※6日(日)11:00〜
巨匠ストローブ=ユイレが、セザンヌの残した言葉の朗読とゆかりの土地や作品をとらえた映像によって後期印象派の巨人に迫った、異色アートドキュメンタリー。
セザンヌ ジャン=マリー・ストローブ&ダニエル・ユイレ 1989年、フランス、カラー、51分、35mm


※6日(日)14:00〜
ダ・ヴィンチのデッサンをモティーフにしたJ.シュヴァンクマイエル作品や、米アカデミー短編アニメ賞を受賞したJ.グラッツ作品ほか、絵画を主題とした世界のアートアニメーションを特集。
レオナルドの日記 ヤン・シュヴァンクマイエル 1972年、チェコ、白黒、12分、35mm
GODはDOGの逆つづり ダン・マクローリン 1956年、アメリカ、カラー、4分、V
心象風景 ジャック・ドゥルーアン 1967年、カナダ、白黒、8分、35mm
階段を降りるモナリザ ジョアン・グラッツ 1992年、アメリカ、カラー、9分、V
絵画の主題 ジョルジュ・シュウィツゲーベル 1989年、カナダ、カラー、6分、16mm
夜の蝶 ラウル・セルヴェ 1998年、ベルギー、カラー、8分、35mm
《絵画の主題》(Cプログラムで上映) 《夜の蝶》(Cプログラムで上映)


※12日(土)14:00〜
現代芸術における主要かつ本質的な方法である、既存作品の引用。ここでは、実在する絵画作品を引用、解体し、映像表現の文脈の中で再構築した作品を特集。
モナ・リザ 松本俊夫 1973年、日本、カラー、3分、16mm
アンディ・ウォーホル:複々製 松本俊夫 1974年、日本、カラー、23分、16mm
ヴォルス 城之内元晴 1969年、日本、白黒、20分、16mm
変形作品第5番(レンブラントの主題による変形解体と再構成) 黒坂圭太 1986年、日本、カラー、28分
 小瀬村真美 2001年、日本、カラー、6分、V
 小瀬村真美 2003年、日本、カラー、10分、V
《モナ・リザ》(Dプログラムで上映) 《朽》(Dプログラムで上映)


※12日(土)16:30〜
モティーフ選びや撮影手法に絵画的志向性を垣間見せる《肖像集》、三尾公三の絵画を全編に取り込んだ《昏れて後》、絵画への接近がうかがえる2作品を紹介。
肖像集 上林栄樹 1982年、日本、カラー、50分、16mm
昏れて後 安藤紘平 1996年、日本、カラー、30分、V


※13日(日)16:30〜
「絵を動かす」「実写に描き込む」・・・絵画、映画における様々な欲求と試行は、時に一方の境界を乗り越えたところに表現を成立させ、翻って芸術の形式自体を問題化してみせる。両ジャンルの越境と相互浸透を示す作品群を特集。
《部屋/形態》(Fプログラムで上映)
jidouteki 高橋慶 2003年、日本、カラー、7分、V
ソーガス・シリーズ パット・オニール 1974年、アメリカ、カラー、18分、16mm
STONE 相原信洋 1975年、日本、カラー、11分、16mm
DANCE 上田祥晴 1992年、日本、カラー、7分、16mm
WIND UP! 上田祥晴 1993年、日本、カラー、6分、16mm
闇を見つめる羽根 辻直之 2003年、日本、白黒、17分、16mm
静物映画集 黒川芳朱 2001年、日本、カラー、9分、16mm
静物映画集2004 黒川芳朱 2004年、日本、カラー、15分、16mm
部屋/形態 石田尚志 1999年、日本、カラー、7分、16mm
椅子とスクリーン 石田尚志 2002年、日本、カラー、9分、V


※5日(土)11:00〜、6日(日)16:30〜 の2回上映。
4月9日に開幕する『ルーヴル美術館展』にちなみ、この巨大な施設の内幕を赤裸々かつ暖かい眼差しでドキュメントした愛すべき佳編を特別上映。
パリ・ルーヴル美術館の秘密 ニコラ・フィリベール 1989年、フランス、カラー、85分、35mm
《パリ・ルーヴル美術館の秘密》
(Gプログラムで上映)


3月13日[日]14:00〜15:30頃
レクチャーホール(先着240名/無料)
講師:村山匡一郎 (むらやまきょういちろう/映像研究者)
映画批評、研究、翻訳などの活動の傍ら、多摩美術大学、武蔵野美術大学などで教鞭を執る。著訳書に『日本映画とモダニズム』(共著、リブロポート)、『世界映画全史』(共訳、国書刊行会)など。