取材日記

2009.11.17

"夢"のようなクラブサッカー史上最高の一戦!

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あれは”夢”だったのでしょうか。5月27日、私は永遠の都「ローマ」にいました。
世界のサッカークラブ史上最高の一戦と呼ばれた試合があったのです。

写真鈴木健アナ(右)

去年のクラブ世界王者マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)と、いま世界で最も魅力的なサッカーを展開するバルセロナ(スペイン)で争われたヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝。決戦の地はローマ。同じくローマを舞台にした世界的ベストセラー『天使と悪魔/ダン・ブラウン著』も読み、準備万端!トレビの泉で最高の試合を願い、真実の口では「遊びに来たのではありません」とドキドキしながら問いかけ、万全の態勢で試合会場へと向かいました。
これまで世界各地で様々なサッカーの取材をして来ましたが、入社13年目にして初めてヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝へ足を踏み入れることになります。

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サポーターのために用意された「マンU村」では、カメラにぬるいビールを浴びせられ、スタジアム外ではバルササポーターのラッパが猛烈に響く中、鈴木健アナのリポートを収録。技術スタッフは、サッカーパブの取材でローマ市内へ繰り出し、我々はついにスタジアムの中へ……

ここから、なぜかはっきりとした記憶がありません。見てはいけないぐらいスゴイものを見てしまったのでしょう。現実なのに”夢”の中にいたかのようでした。

翌朝、私はローマからシチリア島へ移動。セリエAのカターニャで活躍する森本貴幸選手の取材へ行きました。現地で新聞を見たら、「史上最高の決戦を制したのはバルセロナ。スペイン勢としては初の3冠(国内リーグ、カップ戦、そしてチャンピオンズリーグ)達成。歴史に残る勝利」とありました。
あれは、正夢だったのです。実感がひしひしと沸いてきました。

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さあ、これでクラブワールドカップにバルセロナが出場します!バルサには今シーズンの世界最優秀選手最有力候補のメッシ(21歳/アルゼンチン代表)がいます。
3シーズン前にヨーロッパ王者に輝いた時も、中心選手だったメッシですが、クラブワールドカップは直前に左足を骨折し欠場となりました。あのマラドーナが後継者と認めた「天才」が、今度こそ世界一へと挑みます。その2006年大会では南米代表インテルナシオナル(ブラジル)に世界一の座を奪われたバルセロナにとっても、雪辱を果たすチャンス。本気のバルセロナが見られそうです。

トヨタカップで少年時代に”夢”を見せてもらった私。”夢”を与えられる仕事をとサッカー中継に取り組んできました。そして今年。ローマで見た”夢”を幻にせず、12月に”夢”のような試合を届けられますように・・・。

ディレクター S