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開幕前日!伝説のサポーターへ捧げる

2008.12.10

いよいよ明日開幕となったクラブのワールドカップを前に、海を越えたいい話を。今年から、試合会場では来場者全員に、海外から来たサポーターとのコミュニケーションのために、“ウェルカムリーフレット”というものを配るそうです。

今回は、日本語はもちろんのこと、出場チームの母国語である英語、スペイン語、アラビア語で簡単なあいさつが紹介されています。さっそく、アラビア語の通訳さん相手に挑戦してみました。発音は難しかったのですが意味は通じましたよ!二人で大笑いしてしまいました。便利なものです。ぜひ活用して、サポーター同士で仲良くなって欲しい!

 

さて、このリーフレットには知る人ぞ知る人ちょっとした“サプライズ”がありました。「また会いましょう!」のところにある写真にご注目下さい。

この方は、パチューカの名物サポーターでフルータスさんと言います。実は、昨年パチューカを応援するために来日したのですが、その帰国途中、経由地であるカナダのバンクーバーで病に倒れ、その後、母国メキシコで今年の1月11日にお亡くなりになりました。享年77歳でした。

フルータスさんは、1950年代に初代のサポーターのリーダーになり、50年以上もパチューカを愛し続けた伝説の人。葬儀には選手全員が駆けつけ、チームもスタジアムのフルータスさんの席へ、胸像を作ったそうです。本当に選手から信頼、愛された方でした。このリーフレットを担当した方が、フルータスさんのような偉大なサポーターへの敬意を表そうと写真を掲載したそうです。しかも、「また会いましょう」のところに・・・。スタッフNはうるっと来てしまいました・・・。

日本テレビには昨年取材をした際の貴重な映像が残っています。試合会場へ向かうバスに乗る直前に、大きな声で「Adelante Tuzos!行け!Tuzos(パチューカの愛称)」と選手たちに声援を送るフルータスさん。大きく振られているのは50年以上も前から使っている旗!とても元気なお姿でした。

 

 

パチューカが再び日本へ行くと決まった後に、家族の方々は「先に日本のスタジアムに行って、選手が来るのを今か今かと待っているでしょう」と答えていらっしゃいました。フルータスさん、今頃は国立競技場でしょうね!